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土曜日, 7月 28, 2007

業界系ライターメモ

サイゾー(2007年8月号)「オタクギョーカイの闇」の“老害化が進むオタク論壇の憂鬱”の最新オタク・マスコミMAPが、関係者の間で話題になっているようだ。

はっきり言って“評論”にはあんまり興味がない。関係者インタビューなどを追っかけているのはメイキング・方法/技術論などに興味があるからだ。

だからMAPで誰がどこにいるかというのはどうでもいいのだが、昨今のライターさんはブログなどでこまめに情報発信している人が多いので、生の情報源として面白く、そういう意味では今回のMAPの交流関係は生情報の背景を知るきっかとしてちょっと役にたった。

以下、ライターさんたちのWEB上の情報をメモ代わりに列挙(敬称略)


藤津亮太 
 藤津亮太の「毒にも薬にもならない」(期間限定) ブログ 名前は適当に変わっているよう
  藤津亮太のAnime喜怒哀楽
  藤木義勝のMake my day !
  実は・スゴイ・このアニメ アニメージュサイト内の連載
  アニメを見てると××になるって本当ですか? NewTypeチャンネル

更科修一郎 CutePlus-Blog ブログ

宇野常寛(善良な市民) 第2次惑星開発委員会

伊藤剛 伊藤剛のトカトントニズム

タニグチリウイチ 日刊リウイチ

岡田斗司夫 レコーディング・ダイエットのススメ

数土直志
  数土直志のアニメビジネス漂流記

#オタキングが激ヤセしてたのはダイエットの成果だったのかぁ

氷川竜介 氷川竜介ブログ

夏目房之介 夏目房之介の「で?」

竹熊健太郎 たけくまメモ

日曜日, 9月 24, 2006

ハルヒ:季刊エス16 涼宮ハルヒの憂鬱 山本寛インタビュー

季刊エス 16,2006 Autumn 10月号, p.70-77
 涼宮ハルヒの憂鬱 山本寛インタビュー
 山本氏演出、特に「(放送)第12話 ライブアライブ」を中心に紹介

「ライブアライブ」が映画「リンダリンダリンダ」との関係に答えたものがありました。関係者からの「リンダ…」に言及したものは初めてみました。その部分の要約。#は私のコメントです。

・「リンダ…」公開(2005/7)の前に構成会議で「ライブアライブ」をやることは決まっていた。
・「リンダ…」のチラシをみて「ライブ…」とそっくりであることを知り観にいった。
・どうせ“似ている”といわれるのはわかっているから積極的にオマージュとして(リンダ…を)取り入れた。
・作品に共感を得るには、作り手と受け手に共通の体験やイメージがないと不可能と(山本氏は)考える。
・雨のシーンは観客を入れて(さらに視聴者をも)盛り上げるため。意図があり、ただ真似ているだけではない。
 この後は、コピーとオリジナリティの考えなど。

#観客の盛り上りは、2つの作品ではっきりした違いがあります。「リンダ…」では、しょっぱなの“リンダリンダ~♪”のところで一気に盛り上がりますが、これはバンドの曲で盛り上がったというよりは、みんなが共通して弾ける曲だったという感じです。まあどのバンドがやっても同様だったろうですけど楽しく盛り上がってよかったね、という感じ。これが始まるまでの前の曲が「ふうーらーいぼー」とか、のどかなのが続いてたのも盛り上がる要因だったのかもしれません。エンディングに向けての強いコントラストになっていると思います。
#一方「ライブ…」では、「なんだあいつら」という戸惑いから、長門の超絶技巧のイントロで見る目が変わり、どんどん盛り上りが高まっていく感じが、躍動的なカメラワークともあわせて表現されています。サビの転調のとこなんか何回みてもゾクゾクきます。
#「リンダ…」は受け手の経験から共感を揺り起こすことを意図したシンプルな演出で、「ライブ…」は、バンドの演奏を強烈にアピールする演出であり、まったく異なったものであるといえるでしょう。

その他、インタビューからいくつかピックアップ(要約してます)
Q.「うる星やつら」のムードに近い感じがしますが?
A.多分に意識はしているが、(うる星とは違って)日常の描写をしっかり描いた。マンガっぽくなんでもありは避けた。
Q.9話(サムデイ イン ザ レイン)について
A.キョン一人称をはずした場合の視点として「観客」の視点を避けるために監視カメラ風の映像とした。コンピ研が設置したという設定を匂わせている。アングル固定だと常に全身での描写が必要で非常に大変であった。(上半身アップなどとすると下半身は省略できる)
#なるほど。長門が本を動かしてみくるの着替えシーンをさりげなく隠すのは、カメラの邪魔をするだけでなく、スタッフへのアシストでもあったわけですな。
Q.ハルヒが戻ってからの情緒的な音楽も印象的ですが?
A.ハルヒのデレデレっぷりを演出したのだが、谷川氏の脚本があまりにデレに振れていたので、最後の相合傘を渡す時は目をそらさせて少し戻しておいた。
Q.12話について
A.音楽シーンをいれたくてやることにしたが、後になって「この回は、ハルヒが自分の姿勢に動揺するという話なので、それまでの11本で破天荒さを充分に描けるだろうか」と気がついて「しまった」と思った。次のシリーズがあるのならそれまで出さないほうがよかったかも、と思った時期もあった。
#結果的に充分成功していて、特に話数シャッフルが効いていると思います。DVDを順番に観ている「憂鬱」の6話は思いの他、すんなり話がまとまっていて、この感じで時系列で12話までいったとしてら「ライブアライブ」の回の印象は随分と違ったものになるような気がします。
Q.文化祭では群集や一般生徒も細々描かれていますね。
A.文化祭は全員が主役で、全ての生徒がSOS団的な面白い瞬間を味わっているということです。文化祭を描いたアニメは多々あるが一般生徒を動かしたことはなかったので手は抜きたくなかった。動画枚数は倍になった。
Q.手前のメインの芝居の後ろで別の人たちが存在している。
A.「踊る大捜査線」でも後ろの芝居が別のストーリーとなっている、というのに影響を受けた。
#「踊る…」では全ての役者・スタッフが劇団のように話をつくっていくようになっていった、という話を聞いたことがあります。後ろでやっていた何気ないアドリブでも、それをみんなが膨らませたり、小道具(レインボーもなか、とか)についても、あれやこれやとアイデアを出し合っていったらしいです。
Q.演奏シーンの作画は?
A.ハルヒはリップシンキング。演奏シーンはプロの演奏ロトスコープを使った。ハルヒの顔は平野綾のレコーディング時の映像をもとにアニメーターが一から起こしなおした。
#「きずあとなぞる~」のシーンの原画とタイムシートが紹介されてます。

他にも、ライブアライブの絵コンテ・原画がいくつか紹介されています。

火曜日, 8月 29, 2006

ハルヒ:涼宮ハルヒの公式 (賀東×谷川)

(2007.3.7追記  “賀東昭二 ブログ”で検索されていらっしゃる方多数ですが、
  賀東招二が正解です。ごめんなさい。
  賀東氏のブログはこちらです。⇒ GATOH.COM blog style




オフィシャルファンブック「涼宮ハルヒの公式」が届きました。
巷の評判は上々で、例えば先行してレビューしている なつみかん。では、

むしろDVDを買うようなコアなファンにこそ、アニメ版「涼宮ハルヒ」をより深く理解するための必読書としてオススメしたい。

と一押しです。
確かに1200円(税別)でこの内容ならば文句無しで買いなんですが、
個人的には正直いって物足りないです。制作側から発信できる情報は、まだまだこんなもんではないでしょう。設定資料や関係者取材ノートで全頁埋めてくれたら4倍払ってもいいです。

この「公式」で、制作に関する1次資料が終わりだとしたらものすごくもったいない。どうか、徳間書店やジブリをみならって、コアなファンの財布を絞りきるぐらいの資料放出をしてもらいたいもんです。貢ぎますとも、状況が許す限り。

ただし、同じような内容を増補や完全版みたいにしてくるのは勘弁して欲しいですね。

今回の「公式」中の記事“賀東昭二賀東招二×谷川流 対談完全版”は、

「ザ・スニーカー(2006/8)」収録の
“「賀東昭二賀東招二×谷川流」対談 涼宮ハルヒ―その全て。”

の完全版で、

賀東昭二賀東招二×谷川流」対談完全版 「涼宮ハルヒ―その全て。」の全て。

だそうです。

・・・・・・・まあ、今回は騙されといたろか。




参考までに完全版との差異は以下:※太字が増補分

 朝比奈みくるの誘惑
 計算の上に築かれたメチャクチャさ加減
 「ハルヒ」の中には偉大な作品の血が?
 小説と脚本の違い
※キョンと古泉は禁断の関係!?
※字数制限を死守せよ!1文字を巡る攻防戦
※小説になくてアニメにはあるもの
※京アニのスタッフは平野綾にデレデレ?
※涼宮ハルヒは女性の好感度高し

 キョンの本名があきらかに!?
 実現なるか?夢のコラボ企画
※SOS団の次なる活動予定は?
※対談の終盤はなぜかガンダム談義に


#まあ、ざっと2倍ぐらいになってるから良心的なのかなあ・・・・・まだまだ後出しされそうな気が。

月曜日, 8月 14, 2006

ハルヒ:Newtype ’06/9 石原・山本・平野インタビュー

読みたいところは実質4ページ分もないのだけども・・・・ついつい買ってしまいました。
(などと言いつつ買ったら買ったで結局隅々まで読んでるんですが)

目にとまったところをいくつかピックアップ(#以降は私のコメント)

Q:お気に入りの映画は?
 石原:「サイレント・ランニング」「世界が燃え尽きる日」「カプリコン・ワン」
 山本:(今の気分なら)「ニュー・シネマ・パラダイス(完全版)」「パッチギ!」「台風クラブ」

#石原監督は70年代の終末系のSFが好きなんですね。「ソイレントグリーン」や「赤ちゃんよ永遠に」が漏れているところをみると、終末系の中でも希望が残るタイプをチョイスしているのかな。
#山本氏のチョイスは、いわゆる映画っぽいところ。「台風クラブ」は「リンダリンダリンダ」に通じるところがあり「ライブアライブ」への影響を想像させますな。

Q:好きな映画監督は?
 石原:ジョン・バダム、ピーター・ハイアムズ
 山本:(今の気分なら)D・W・グリフィス、W・ベンダース、候孝賢

#バダム作品は「ウォーゲーム」のあたりでしょうか。好きな作品群とちょっとカラーが違うような。
#ベンダース・候孝賢は小津レスペクターの代表格ですねえ。小津が直接出てこないところに、山本氏の映画演出へのスタンスが感じとれるような印象を受けます。小津構図の推測は案外的外れじゃなかったかな。それにしてもなんでまた「今の気分なら」で「映画の父」グリフィスなんでしょう。次回作への映画技法研究に余念がないのでしょうか。実は2話でいわゆる「イントレ」のカットがあるんですよ。これについてもいずれ触れなくては。

Q:これは名セリフ!と思うセリフは?
 山本:第1話「イツキくんを、あなたのおもりじょうりにはさまさせせんっ!!」。神業です。
#観かえしてみましたら確かにこうでした。アドリブだとしたら確かに神業ですね。(^^;

Q:キャラのしぐさやポーズで、いちばんのお気に入りのものは?
 石原:オープニングのヤケクソぎみのチアみくるですかね。
#このカットのみくるの胸のはずみ具合、特に左右の動きがずれるあたりがハルヒにくらべてグラマラスであることを端的に表現されていてすばらしく、どうせなら長門のペタペタもどうにか表現して欲しかったですが趣味に走りすぎてますかそうですか。

Q:もし、2期があったら、参加してみたい?
 石原:安易に「やってみたい!」なんて言ってしまうとさまざまに誤解されるファンの方もいらっしゃると思うので・・・。いろいろなタイミングが合えば・・・というところでしょうか。
 山本:ご縁があれば、ですかね。

#意志があっても色々な条件が揃わないと難しいんでしょうね。プロデュース側には是非とも、京都アニメーションのクオリティを最大限に発揮できる条件を十分に揃えてからGOを出していただきたいものです。

☆平野綾 ハルヒを語る!!
Q:収録でいちばん苦労したのは?
 平野:「ライブアライブ(12話)の収録です。前々から「この回でハルヒが決まるので頑張ってください」って言われていて、ただでさえ緊張しているのに、すごくプレッシャーをかんじていました。

#12話は放送順でも構成順でもハルヒのキャラクターが決まる非常に重要な回ですね。これは脚本・演出・作画に加えて声優の演技があってはじめて実体化するわけですから、最後までスタッフの誰にも予測がつかなかったんでしょうね。

(中略・続き)
 平野:(ライブシーンの曲は)1曲通して歌いました。心にグサっとくる勢いを出すのに苦労しました。特に「God knows…」の最後の転調が、最初なかなか思うようにいかなくて、歌い込みました。

 エピソードベスト3 「ライブアライブ」
 平野:ライブシーンでは私の歌うときの癖を全部ハルヒが表現してくれていて、最初見たときは驚きました。

#最後の転調のとこは今観てもゾクゾクっときます。歌・作画・演出とも命削ったというのは決して誇張でないと思います。ハルヒの歌うシーンは平野綾の歌唱シーンから忠実に起こしたものなんですねえ。HEYHEYHEYでの映像ではそんな印象なかったですから、これは作画の元になった映像を是非みてみたいです。DVDの特典映像に入らないかなあ。
(9.2追記 DVD涼宮ハルヒの憂鬱2:憂鬱Ⅲ・Ⅳ 限定版は朝倉さんがレモンを持ってるやつ  映像特典のメイキングクリップは Lost My Music のレコーディング風景が入ってました。力をこめて歌うときの表情などがライブアライブのハルヒの作画に似たところがあり、確かに参考になっているようです。次の映像特典はGodKnowsの収録風景を是非!あと、ギターとドラムも)