火曜日, 8月 15, 2006

誰が為

2004年春、あるCMの放映が開始された。

「No Border No.1(国境編)」



中東を思わせる荒野 そこに国境を思わせる地平線まで連なる白い線

その両側で対峙している 険しい表情で睨み合う大人達の列

何故の諍いなのだろう 歩み寄る糸口も見えそうにない


そこに笑顔の少女 大人達の足元から白い線へと歩み寄り、

線のカケラを拾い上げる それは食べ物だった

表情が和らぐ大人達 

交互に線のカケラを拾いあう

カケラを食べて心安らぎ皆に笑顔が戻る

そして

そこにはもう白線はない

NO BORDER



誰もが覚えているであろう、日清カップヌードルのCMである。

Mr.Childrenの「タガタメ」をバックに綴られたこの作品は、911以降の国際情勢に向けられた強烈なメッセージであった。このCMのインパクトは今でも色褪せていない。
それどころか暗い局面に進みつつある今のこの世界にこそ、改めて発せられるべきメッセージを持っていると思う。


「戦いがいけない、やめなくてはいけない」それは望むらくはその通りであろう。
しかしすでに戦いを始めたものたちにとっては もう、
戦いの是非は考慮の対象とはなりえない

そうなる前に考えねばならない 

本当に戦わねばならぬのか 
そもそも 戦う理由など 本当に 存在するのか

なにか あたりまえの 
こどもにでもわかる かんたんなことを
わすれているのではないのだろうか

それは

もしかしたら

少女が笑顔で拾い上げられるような

どこにでも

だれでもしっている

そんなものではないのか





戦争を知らない世代という言葉がある
そんなのは嘘だ

いまだかつて戦争が無かった時代なんて存在しない

まさに今われわれは

明らかに戦争の中に生きている

傍観者なんかでは決してない

   8月15日 忘れてはいけないことを心に刻み込む