2004年春、あるCMの放映が開始された。
「No Border No.1(国境編)」
中東を思わせる荒野 そこに国境を思わせる地平線まで連なる白い線
その両側で対峙している 険しい表情で睨み合う大人達の列
何故の諍いなのだろう 歩み寄る糸口も見えそうにない
そこに笑顔の少女 大人達の足元から白い線へと歩み寄り、
線のカケラを拾い上げる それは食べ物だった
表情が和らぐ大人達
交互に線のカケラを拾いあう
カケラを食べて心安らぎ皆に笑顔が戻る
そして
そこにはもう白線はない
NO BORDER
誰もが覚えているであろう、日清カップヌードルのCMである。
Mr.Childrenの「タガタメ」をバックに綴られたこの作品は、911以降の国際情勢に向けられた強烈なメッセージであった。このCMのインパクトは今でも色褪せていない。
それどころか暗い局面に進みつつある今のこの世界にこそ、改めて発せられるべきメッセージを持っていると思う。
「戦いがいけない、やめなくてはいけない」それは望むらくはその通りであろう。
しかしすでに戦いを始めたものたちにとっては もう、
戦いの是非は考慮の対象とはなりえない
そうなる前に考えねばならない
本当に戦わねばならぬのか
そもそも 戦う理由など 本当に 存在するのか
なにか あたりまえの
こどもにでもわかる かんたんなことを
わすれているのではないのだろうか
それは
もしかしたら
少女が笑顔で拾い上げられるような
どこにでも
だれでもしっている
そんなものではないのか
戦争を知らない世代という言葉がある
そんなのは嘘だ
いまだかつて戦争が無かった時代なんて存在しない
まさに今われわれは
明らかに戦争の中に生きている
傍観者なんかでは決してない
8月15日 忘れてはいけないことを心に刻み込む
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