木曜日, 8月 31, 2006

ハルヒ:「さまさせせん!!」 伝説の始まり

こんなマイナーなサイトでも検索で訪れてくださる方がそこそこいらっしゃいます。キーワードのメジャーどころは、

ハルヒ ライブアライブ リンダリンダリンダ 12話 超監督


あたりです。じつは長門由紀が上位にあったりするのは・・・・・・・・うかつ。
#8/31現在 googleでは、62中1位だった・・・・・・・

で、先日いらした方の検索キーワードがなんと、
「さまさせせん」


これ、NewTypeのインタビュー記事の引用の中の後藤邑子(みくる)の神業のセリフ

「イツキくんを、あなたのおもりじょうりにはさまさせせんっ!!」


へのヒットです。何を探してたんですかね(w。確かにインパクトのあるセリフです。想像するに、これは脚本通りなのかアドリブなのかを調べてたのでしょうか。たぶん“神業”と言われているからには脚本では想像だにしなかった声優さんのアクトなんでしょう。
(ちなみに“おもりじょうりには”でも同様にヒットします)

でもって私も検索してましたら、他でも同じ記事を引用してるとこがいくつかありました。もともとインパクトのあるセリフなんですけど、記事として文字になったのが影響してるのだなぁ、と思ったら、
実に放送初日の実況版にて“さまさせせん”の書き込みがあるじゃありませんか!!

1039 名前:名無しになるもんっ♪ :2006/04/03(月) 00:07 ID:???
噛んでる(ノ∀`)アチャー

1040 名前:名無しになるもんっ♪ :2006/04/03(月) 00:07 ID:???
言えてないよ

1041 名前:名無しになるもんっ♪ :2006/04/03(月) 00:07 ID:???
言えてないw

1042 名前:超夢銀漢王 :2006/04/03(月) 00:07 ID:???
さまさせせん

1043 名前:名無しになるもんっ♪ :2006/04/03(月) 00:07 ID:???
噛んでないよー

1044 名前:名無しになるもんっ♪ :2006/04/03(月) 00:07 ID:???
かんでる

1045 名前:名無しになるもんっ♪ :2006/04/03(月) 00:07 ID:???
いえてない

1046 名前:名無しになるもんっ♪ :2006/04/03(月) 00:07 ID:???
噛んでないよ

1047 名前:名無しになるもんっ♪ :2006/04/03(月) 00:07 ID:???
なにを言ってるんだ?w

1048 名前:名無しになるもんっ♪ :2006/04/03(月) 00:07 ID:???
さばさせせん      ←惜しい


おそらく「超夢銀漢王」氏は世界で最初に「さまさせせん」を文字にした人でしょう。自慢にしてもいいんじゃないですかね。

今あらためて実況版を読むと放送しょっぱなは、少なくとも掲示板の雰囲気はドン引きだったようです。もっとも原作既読組または演出意図にはまった組は放送に狂喜乱舞してて掲示板どころではなかったのかもしれませんが。少数ながら「イマジナリーラインが」とか「センターずれてる」とかのコメントもありましたが、これがアニメでやっていることの意味を気づいていた人はさらに少数なんでしょうね。逆にそれを気づかせないほどのクオリティだったということでしょう。そんでもって、EDでハルヒダンスがすごいことになったあたりで俄然掲示板の雰囲気がかわります。

私はネットで放送第1話の評判を知ってから追っかけ始めたので、残念ながらこのポカーンの状況をリアルタイムで楽しんでません。1話終了直後は賛否わかれましたが、この時を共有してた人たちは間違いなく歴史の目撃者だったわけですよ。ほんと、うらやましいです。

ログを読むと当時の雰囲気をちょっとだけ追体験した気になりました。

火曜日, 8月 29, 2006

ハルヒ:涼宮ハルヒの公式 (賀東×谷川)

(2007.3.7追記  “賀東昭二 ブログ”で検索されていらっしゃる方多数ですが、
  賀東招二が正解です。ごめんなさい。
  賀東氏のブログはこちらです。⇒ GATOH.COM blog style




オフィシャルファンブック「涼宮ハルヒの公式」が届きました。
巷の評判は上々で、例えば先行してレビューしている なつみかん。では、

むしろDVDを買うようなコアなファンにこそ、アニメ版「涼宮ハルヒ」をより深く理解するための必読書としてオススメしたい。

と一押しです。
確かに1200円(税別)でこの内容ならば文句無しで買いなんですが、
個人的には正直いって物足りないです。制作側から発信できる情報は、まだまだこんなもんではないでしょう。設定資料や関係者取材ノートで全頁埋めてくれたら4倍払ってもいいです。

この「公式」で、制作に関する1次資料が終わりだとしたらものすごくもったいない。どうか、徳間書店やジブリをみならって、コアなファンの財布を絞りきるぐらいの資料放出をしてもらいたいもんです。貢ぎますとも、状況が許す限り。

ただし、同じような内容を増補や完全版みたいにしてくるのは勘弁して欲しいですね。

今回の「公式」中の記事“賀東昭二賀東招二×谷川流 対談完全版”は、

「ザ・スニーカー(2006/8)」収録の
“「賀東昭二賀東招二×谷川流」対談 涼宮ハルヒ―その全て。”

の完全版で、

賀東昭二賀東招二×谷川流」対談完全版 「涼宮ハルヒ―その全て。」の全て。

だそうです。

・・・・・・・まあ、今回は騙されといたろか。




参考までに完全版との差異は以下:※太字が増補分

 朝比奈みくるの誘惑
 計算の上に築かれたメチャクチャさ加減
 「ハルヒ」の中には偉大な作品の血が?
 小説と脚本の違い
※キョンと古泉は禁断の関係!?
※字数制限を死守せよ!1文字を巡る攻防戦
※小説になくてアニメにはあるもの
※京アニのスタッフは平野綾にデレデレ?
※涼宮ハルヒは女性の好感度高し

 キョンの本名があきらかに!?
 実現なるか?夢のコラボ企画
※SOS団の次なる活動予定は?
※対談の終盤はなぜかガンダム談義に


#まあ、ざっと2倍ぐらいになってるから良心的なのかなあ・・・・・まだまだ後出しされそうな気が。

火曜日, 8月 15, 2006

ストロベリー・フィールズ・フォーエバー

なにげにドラマ「相棒」(テレビ朝日)の再放送を観てたら、この回のエンディング(と劇中)にビートルズの“ストロベリー・フィールズ・フォーエバー”が使われていました。

第2期 第17話 「同時多発誘拐 消えた16人の子供達」(2004年2月18日)(相棒-Wikipedia)です。
この曲はジョンレノンの故郷にある孤児院のStrawberry Fieldをモチーフにしたものだ、というのはビートルズファンには広く知られていることなので、それを知っている人にはこのエピソードにこの選曲はしっくりくるでしょうが、一般にはどうなんでしょう。なんか非常に違和感のある選曲のような気がします。
たぶんDVD化ではこの曲は使えないでしょうね。そのためか、曲をカットするか別の曲に置き換えてもいいようなつくりになっているような印象を受けました。

もしかして、ストロベリー・フィールドの閉園の報を聞いたディレクターが孤児院繋がりのこのエピソードにおいてメッセージをこめてこの曲をつかったのかな? 
 ・・・調べてみたら閉園は2005年6月。放送はその1年以上前でした。違うじゃん。

しいて言えば杉下警部がイギリス帰りってとこぐらいでしょうか。けど、紅茶好きということ以外、これといってイギリスやビートルズがらみの仕掛けは特にないですから、やっぱこの回だけの思いつきなんですかねえ。

相棒シリーズ全体のトーンから逸脱するようなお遊びでしかないみたいで、ちょっと不満。

誰が為

2004年春、あるCMの放映が開始された。

「No Border No.1(国境編)」



中東を思わせる荒野 そこに国境を思わせる地平線まで連なる白い線

その両側で対峙している 険しい表情で睨み合う大人達の列

何故の諍いなのだろう 歩み寄る糸口も見えそうにない


そこに笑顔の少女 大人達の足元から白い線へと歩み寄り、

線のカケラを拾い上げる それは食べ物だった

表情が和らぐ大人達 

交互に線のカケラを拾いあう

カケラを食べて心安らぎ皆に笑顔が戻る

そして

そこにはもう白線はない

NO BORDER



誰もが覚えているであろう、日清カップヌードルのCMである。

Mr.Childrenの「タガタメ」をバックに綴られたこの作品は、911以降の国際情勢に向けられた強烈なメッセージであった。このCMのインパクトは今でも色褪せていない。
それどころか暗い局面に進みつつある今のこの世界にこそ、改めて発せられるべきメッセージを持っていると思う。


「戦いがいけない、やめなくてはいけない」それは望むらくはその通りであろう。
しかしすでに戦いを始めたものたちにとっては もう、
戦いの是非は考慮の対象とはなりえない

そうなる前に考えねばならない 

本当に戦わねばならぬのか 
そもそも 戦う理由など 本当に 存在するのか

なにか あたりまえの 
こどもにでもわかる かんたんなことを
わすれているのではないのだろうか

それは

もしかしたら

少女が笑顔で拾い上げられるような

どこにでも

だれでもしっている

そんなものではないのか





戦争を知らない世代という言葉がある
そんなのは嘘だ

いまだかつて戦争が無かった時代なんて存在しない

まさに今われわれは

明らかに戦争の中に生きている

傍観者なんかでは決してない

   8月15日 忘れてはいけないことを心に刻み込む

月曜日, 8月 14, 2006

ハルヒ:Newtype ’06/9 石原・山本・平野インタビュー

読みたいところは実質4ページ分もないのだけども・・・・ついつい買ってしまいました。
(などと言いつつ買ったら買ったで結局隅々まで読んでるんですが)

目にとまったところをいくつかピックアップ(#以降は私のコメント)

Q:お気に入りの映画は?
 石原:「サイレント・ランニング」「世界が燃え尽きる日」「カプリコン・ワン」
 山本:(今の気分なら)「ニュー・シネマ・パラダイス(完全版)」「パッチギ!」「台風クラブ」

#石原監督は70年代の終末系のSFが好きなんですね。「ソイレントグリーン」や「赤ちゃんよ永遠に」が漏れているところをみると、終末系の中でも希望が残るタイプをチョイスしているのかな。
#山本氏のチョイスは、いわゆる映画っぽいところ。「台風クラブ」は「リンダリンダリンダ」に通じるところがあり「ライブアライブ」への影響を想像させますな。

Q:好きな映画監督は?
 石原:ジョン・バダム、ピーター・ハイアムズ
 山本:(今の気分なら)D・W・グリフィス、W・ベンダース、候孝賢

#バダム作品は「ウォーゲーム」のあたりでしょうか。好きな作品群とちょっとカラーが違うような。
#ベンダース・候孝賢は小津レスペクターの代表格ですねえ。小津が直接出てこないところに、山本氏の映画演出へのスタンスが感じとれるような印象を受けます。小津構図の推測は案外的外れじゃなかったかな。それにしてもなんでまた「今の気分なら」で「映画の父」グリフィスなんでしょう。次回作への映画技法研究に余念がないのでしょうか。実は2話でいわゆる「イントレ」のカットがあるんですよ。これについてもいずれ触れなくては。

Q:これは名セリフ!と思うセリフは?
 山本:第1話「イツキくんを、あなたのおもりじょうりにはさまさせせんっ!!」。神業です。
#観かえしてみましたら確かにこうでした。アドリブだとしたら確かに神業ですね。(^^;

Q:キャラのしぐさやポーズで、いちばんのお気に入りのものは?
 石原:オープニングのヤケクソぎみのチアみくるですかね。
#このカットのみくるの胸のはずみ具合、特に左右の動きがずれるあたりがハルヒにくらべてグラマラスであることを端的に表現されていてすばらしく、どうせなら長門のペタペタもどうにか表現して欲しかったですが趣味に走りすぎてますかそうですか。

Q:もし、2期があったら、参加してみたい?
 石原:安易に「やってみたい!」なんて言ってしまうとさまざまに誤解されるファンの方もいらっしゃると思うので・・・。いろいろなタイミングが合えば・・・というところでしょうか。
 山本:ご縁があれば、ですかね。

#意志があっても色々な条件が揃わないと難しいんでしょうね。プロデュース側には是非とも、京都アニメーションのクオリティを最大限に発揮できる条件を十分に揃えてからGOを出していただきたいものです。

☆平野綾 ハルヒを語る!!
Q:収録でいちばん苦労したのは?
 平野:「ライブアライブ(12話)の収録です。前々から「この回でハルヒが決まるので頑張ってください」って言われていて、ただでさえ緊張しているのに、すごくプレッシャーをかんじていました。

#12話は放送順でも構成順でもハルヒのキャラクターが決まる非常に重要な回ですね。これは脚本・演出・作画に加えて声優の演技があってはじめて実体化するわけですから、最後までスタッフの誰にも予測がつかなかったんでしょうね。

(中略・続き)
 平野:(ライブシーンの曲は)1曲通して歌いました。心にグサっとくる勢いを出すのに苦労しました。特に「God knows…」の最後の転調が、最初なかなか思うようにいかなくて、歌い込みました。

 エピソードベスト3 「ライブアライブ」
 平野:ライブシーンでは私の歌うときの癖を全部ハルヒが表現してくれていて、最初見たときは驚きました。

#最後の転調のとこは今観てもゾクゾクっときます。歌・作画・演出とも命削ったというのは決して誇張でないと思います。ハルヒの歌うシーンは平野綾の歌唱シーンから忠実に起こしたものなんですねえ。HEYHEYHEYでの映像ではそんな印象なかったですから、これは作画の元になった映像を是非みてみたいです。DVDの特典映像に入らないかなあ。
(9.2追記 DVD涼宮ハルヒの憂鬱2:憂鬱Ⅲ・Ⅳ 限定版は朝倉さんがレモンを持ってるやつ  映像特典のメイキングクリップは Lost My Music のレコーディング風景が入ってました。力をこめて歌うときの表情などがライブアライブのハルヒの作画に似たところがあり、確かに参考になっているようです。次の映像特典はGodKnowsの収録風景を是非!あと、ギターとドラムも)
 

金曜日, 8月 11, 2006

「涼宮ハルヒの憂鬱」関係エントリまとめ

ハルヒ関係の記事が散乱してしまっているので、簡単なまとめ。
#ハルヒのまとめサイトを検索して来た方のために外部リンク追加

外部まとめサイト
[サブカル論]テレビアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」適当なまとめ:web上における批評・論考のリスト
   資料的情報はここに一番網羅的に収集されている。随時アップデート中

当サイトの記事

 ハルヒ12話「ライブアライブ」におけるカメラと視点 (2006/06/24)
 ハルヒ:ライブアライブとリンダリンダリンダ (2006/07/03)
 ハルヒ:ザ・スニーカー8号(9話脚本掲載) (2006/07/03)
 ハルヒ:七夕 (2006/07/07)
 ハルヒ:自主映画制作のススメ (2006/07/09)
 ミームとしての「超監督 涼宮ハルヒ」 (2006/07/13)
 ハルヒ:2話 回想と一人称視点 (2006/07/19, 07/30)
 ハルヒ:2話 ローアングルと奥行表現(小津構図) (2006/07/23)
 ハルヒ: 検証 ライブアライブとリンダリンダリンダ (2006/08/08)
 ハルヒ:Newtype ’06/9 石原・山本・平野インタビュー (2006/08/14)
 ハルヒ:涼宮ハルヒの公式 (賀東×谷川) (2006/08/29)
  ハルヒ:「さまさせせん!!」 伝説の始まり (2006/08/31)
  ハルヒ:季刊エス16 涼宮ハルヒの憂鬱 山本寛インタビュー (2006/09/24)
 ハルヒ:不描之描(例えばEDダンスの場合) (2006/10/12)
 ハルヒ:プロアマプロ・・・・・・   (2006/10/15)
 ハルヒ:2話 見た目でのカメラワーク(1)   (2006/11/16)
 ハルヒ:2話 見た目のカメラワーク(2)望遠   (2006/12/12)
 ハルヒ:見た目のカメラワーク(3) フォーカス   (2007/01/27)


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月曜日, 8月 07, 2006

ハルヒ: 検証 ライブアライブとリンダリンダリンダ

ようやく映画「リンダリンダリンダ」観ました。

まずプロットについてですが、『リンダ…』は2005年7月公開、一方『涼宮ハルヒの動揺』は2005年3月31日初版、なお「ライブアライブ」は短編としてザ・スニーカー2004/10掲載つまり雑誌発売は9月で執筆はさらにそれ以前。なので、バンドメンバーが怪我して・・というプロットはパクリではないのは明らかです。逆に『リンダ…』がハルヒを参考にした可能性も、映画制作の期間を考えるとほとんどないでしょうかなり少ないのでは。(追記:ライブアライブの初出のタイミングを考えると可能性はなくはないです)まあ、ありがちなプロットですから。
ただしアニメ制作時には既に『リンダ…』は評判になっていましたから、「学園際、バンド、ギターが怪我して代役」という類似のプロットをスタッフがほっておくわけがないのは必然かもしれません。もっともZONEネタは4人組という以外に必然性がありません。完全に趣味の世界でしょうか。
(補足:山本氏は、ライブアライブ製作決定後に『リンダ…』の公開を知り、プロットが似ているならばいっそのことリファーする、と決めたそうです(関連エントリ)。ですから、まず4人組バンドという設定が優先されている可能性が高いです。)

さて、ライブシーンがパクリかインスパイアかオマージュかレスペクトか否か、について結論から言えば、

『リンダ…』の基本構図を全体的に参照しているが、『ライブアライブ』では
 ・多様なアングルのカット(アオリ・俯瞰・ハンディ)
 ・曲のテンポおよび盛り上りにマッチした編集
 によって圧倒的なライブアクトの躍動感を表現している』

ということでした。
リンダx3とハルヒのなんとか より比較画像


上記画像だけでは「似たようなシーンを選んでるんじゃないの」という可能性もあるのですが、映画をみれば『リンダ…』を参照しているのは明らかです。学園祭映画の傑作へのレスペクトという印象をうけました。

もちろん、単なる参照というわけでは全然なく、この話のライブシーンはこの回の肝ですから演出も気合が入ってます。結局先のエントリで予測した、

特に上記サイトの比較では、前回言及したロー/ハイアングルのカットがありません。あとハンディの手振れのカット。これらは特徴のある構図なので元ネタであるとしたら比較対象になるはずなんですが、これがないということはライブアライブでの独自演出ということになります。(仮にそうだとすると)アニメだと更にここまでできるんだぞ、というスタッフの意気込みが炸裂した挑戦状といえるでしょうか。

は、ほぼ正解でした。違ったのは「挑戦状」という切り口。
というのは『リンダ…』のライブシーンはもともとライブアクトの躍動感を狙ってはいないんですよね。ライブで用いられている構図も映画全体で一貫しているものです。
一方『ライブアライブ』のほうではプロットの要請として、聴衆およびキョン(≒視聴者)をそのライブアクトを強烈に印象付けなくてはならないので、気合の入った作画とカット割りによってそれを実現しています。実際、この回は、スタッフは「スタッフは命を削った」と言っていますが、ライブシーン以外の学園祭のシーンも含めて、ほんとにそうだろうと思います。

あと細かいこと色々。

 上の画像で、共に曲終了後にボーカル(ソン・ハルヒ)がメンバーと順番に視線を交わすシーンがありますが、『リンダ…』では、上記のカットにメンバーそれぞれのカットがはさみこまれます。『ライブアライブ』では、ハルヒが3人と視線をかわす過程はワンカットです。この違いはそれぞれの映画で表現しようとしてる内容の違いが演出として異なってくるかを示していて面白いです。

 下から6番目の「ステージを見る、槙原・キョン」の図。この構図の類似も偶然ではないですね。槙原は訳あってボーカルのソン(ペ・ドゥナ)を見つめているんですよ。腕を組む姿も一緒ですし。この槙原君を演じているのは、画像だとちょっとわかりにくいですが松山ケンイチです。
そう、『デスノート』でエルを演じた彼ですよ。これを踏まええると最近流布したガセネタ「涼宮ハルヒの憂鬱が実写化」(リンク先はガセネタであることを紹介している記事。)の配役

 キョン:松山ケンイチ(21)
 涼宮ハルヒ:新垣結衣(18)
 朝比奈みくる:戸田恵梨香(17)
 長門有希:黒川芽以(18)
 古泉一樹:石垣佑磨(23)


も味わい深いわけで、(w
ちなみに、みくる役の戸田恵梨香はミサミサです。うーむ・・・・
(10.15 追記:アニメ版「デス・ノート」のミサミサはハルヒcvの平野綾。なんか縁ありますね)
個人的には長門由紀長門有希は福田麻由子(女王の教室 真藤ひかる・白夜行 雪穂の幼少時・ちびまるこ実写 お姉さん役・日本沈没)なんですが、まだちょっとはやいですかそうですか。
(09.09追記 youtubeで割と最近の福田麻由子の映像みつけました。 また大人になりましたねえ。もういけるかも)


#『リンダ…』についてはいずれレビューをまとめたいと思います。(こちら)この映画好き嫌いがはっきりわかれるようですが、私は好きです。
#実はこのサイト、キーワードがライブアライブ、リンダリンダリンダで来る人がすごく多いんで、ちゃんと観て比較せねばと思ってたんです。これで期待にこたえられましたでしょうか(w  私としても、そのおかげで『リンダ…』という作品をちゃんとみる機会をつくれてラッキーでした。